僕は陶磁器の里でもある佐賀県有田町に引っ越ししてくるまで東京で生まれ育ちました。
就職先は中央区内で職場の用事で百貨店に出向くことも多く、有田焼のコーナーを目にする機会もありました。
陶磁器の知識がなくてもわかる有田焼の有名な窯元や作家さんたちの作品の美しさが
目の保養になり度々そのコーナーを訪れていたことを思い出します。
いいな~と値札をみると百貨店で販売されている有田焼は若い世代の僕には勇気のいる価格だったりするんですよね。
「有田焼ってとっても美しいけど高いもの」
そんな僕のイメージは、陶磁器の里、有田に住むようになって一変しました。
従来の有田焼のイメージとは全く異なるモダンやシンプルなデザイン。
有田焼には驚くほどの窯元さんやメーカーがあり、常に新しい商品が生み出され、幅広い価格の設定がなされていたのです。
今では百貨店に行けば大手の物が手に入りますしインターネットで頼めば手に入る、そんな時代に僕らは生きています。
しかし、そんな時代だからこそ直接窯元に出向く意味があるのではないでしょうか。
その陶磁器が生み出された貴重な物語を聞くことができる窯元。
実際に窯元で働くスタッフに工場を案内してもらったり、デザインの制作過程を聞くこともできました。
タイミングがあえば作家さんにお会いし、どういう思いでその作品を作ったのかお話を聞くこともできるのです。
それに、百貨店の限られたスペースに並べられたものではなく、窯元なので種類も豊富にそろっていますよ!
今日は有田町に来たからこそ楽しめる窯元さん3選を紹介したいと思います。
有田焼はモダン、シンプルなデザインも人気!有田在住の僕おススメのデザインがある窯元3選!
有田焼って赤絵の高級な物ばかりなんでしょう?
東京の実家に住む妹が、以前僕が有田焼の話をしたとき関心がなさそうに返事をしました。
有田焼の伝統的な赤絵は見るものを引きつけ、その美しさは間違いありません。
しかし、若い世代がモダン・シンプルなデザインを好む傾向にあるのも否定できません。
僕も同じように有田焼は赤絵の高価な物だと決めつけて、自分には縁のないものだと思っていました。
ところが有田焼はデザインも価格設定も実は幅広くあるんです!
今日は僕ら世代が日常で、おしゃれに使用できるおススメの窯元3選を紹介したいと思います。
「アリタポーセリンラボ」のジャパンシリーズは若い世代に大人気!品揃え豊富な有田本店へ!アクセスと種類
ひとつめにご紹介する窯元は「アリタポーセリンラボ」さんです。
アリタポーセリンラボと言うとピンくる人もいると思います。
ここ数年は雑誌に多く取り上げられていますね!
アリタポーセリンラボの名前がいちやく有名になった理由としてはゲランの香水の瓶に使用されてからでしょうか。
ここ数年ではジャパンシリーズが大変人気です。
ジャパンシリーズとはモダンな色の配色が都会的な雰囲気さえ感じさせますが、日本の四季を表して制作され有田焼の伝統的な様式はそのままいかされています。
よく見てみるときれいに和柄が描かれており洋食器や和食器どちらの用途も兼ねそろえた食器だと思えます。
百貨店にはその季節にあうカラーしか置いていないのですが、有田店には全カラー、さまざまなお皿の大きさを自分の手にとって選べます。
またスタッフの方からはテーブルコーディネートのアドバイスもいただけますので食卓の話ができることは主婦や料理好きの方にとっては参考になりますよね。
数年前から僕の妻もジャパンシリーズCHERRYのティーポットとカップ、プレートを集めています。
ママ友や県外からの友人が遊びにきたときにお茶会と称したアフタヌーンティーを開いて大人気なようですよ!
妻は「和菓子も、洋菓子にもあうから便利」と言っています。
男性にはジャパンシリーズのsnowが惹かれると思います。
釉とプラチナがメインで色付けされており白と黒の模様が目に飛び込んできておしゃれです。
僕も時々妻のアフタヌーンティーに付き合うのですが、CHERRYは可愛すぎて少々小恥ずかしいのでsnowをいつか購入してはくれないかと首をながくしてまっているところです(笑)
アクセス
自家用車で有田駅や有田の中心部から出発する場合は5分で到着します。
アリタポーセリンラボさんは県道281号線沿いにあります。
有田郵便局を通り過ぎそこから1つ目の信号機は札ノ辻のと書かれていますので、その地点から500メートル先に進んだ左手がアリタポーセリンラボさんになります。
外観はモダンな作りになっていますのでわかりやすいと思います。
アリタポーセリンラボ旗艦店
〒844-0003
佐賀県西松浦郡有田町上幸平1-11-3
「しん窯」の清花は藍色で形やデザインは何通りも!テーブルコーディネートに最適
次にご紹介する窯元は1830年から続く歴史ある窯元「しん窯」さんです。
しん窯の代表的デザインと言えば白の染付の器に藍色で絵付けされている「清花」シリーズ!
お皿の形がとても種類豊富で、角張ったもの、丸い物、四角い物、の定番から、その定番を変形させた形、独創的な形まで様々です。
いったいどれほどの種類の形があるんだ?とあちらこちら店内を動き回って選んでしまいたくなるほどです。
余談ですが妻は東京での大学時代にテーブルコーディネートの資格を取得しました。
コーディネートにおいても、しん窯さんの清花シリーズは藍色がどの色と組み合わせても喧嘩をせずマッチする言っています。
子供向けの食器や絵柄も豊富なのでたくさんの種類の中から子供たち自身が使う食器を選ばせると喜びますよ!
アクセス
自家用車で有田駅や有田の中心部から出発する場合は、外尾山交差点から県道281号線に入って下さい。
そこから1、2キロほど直進で進まれると左側にしん窯さんがあります。
〒844-0022
佐賀県西松浦郡有田町黒牟田丙2788
営業時間は8:00〜 17:00(平日)10:00 〜 17:00(土・日・祝:ショップ営業)
駐車場は約15台ほど停められます。
「福珠窯」はモダンな色合いの中にも和の要素
最後にご紹介するのは、モダンの中にも「和の要素」が織り込まれている色味が特徴の「福珠窯」さんです。
古来より育まれてきた 日本人独自の色彩感覚って日本人にとって日本文化の一面として大変価値があり、ときに安らぎさえ与えてくれますよね。
例えば、一言でピンクと言ってもその色の種類は使いわけされ、桜色や桃色などがあります。
他にも、ブルーでも藍色や群青色、グリーンなら、うぐいす色や抹茶色。
福珠窯さんは、モダンなデザインの中にもその和の色を組み合わせることで、時代にそった新しいスタイル、和モダンらしさが生まれています。
僕のおススメは「天啓花蝶紋」シリーズです。
蝶がシンメトリーに美しく描かれており、どこか都会的なイメージも感じさせてくれます。
他にも福珠窯さんは9センチサイズの色絵銀彩富士図の角小皿(3000円税込)も人気です。
富士山と言えば日本を代表する和のシンボルなのですが、僕らの世代がおしゃれだとうなずけるほどの愛着がわく富士山が描かれています。
アクセス
自家用車で有田の中心部から武雄市に向かうために通る国道35号線を通ります。
有田町中樽信号を右折し3分ほど進むと左側にみえてきます。
この辺りは目印となるものがないため不安に思われるかもしれません。
また福珠窯さんは坂を上った木々に囲まれた場所にたっていますので、安心して有田町中樽信号を右折し進んでくださいね。
〒844-0002
佐賀県西松浦郡有田町中樽2-30-16
営業時間は11:00~17:00 定休日:年中無休
駐車場は4、5台駐車可能
まとめ
従来の有田焼のイメージとは全く異なるモダンやシンプルなデザインに興味が出てきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、従来の有田特有のデザインも僕は大好きで、上記3店舗にも有田特有の赤絵のデザインや和柄もありますよ。
有田焼は赤絵の高価な物だと決めつけて有田に新たに生み出されている革新的なデザインに目を向けないのはもったいな、そう僕は思います。
せっかく有田を訪れていただいたなら、今回ご紹介した窯元さんをご覧になってはいかがでしょうか。
日本を代表する陶磁器有田焼を皆さんも身近に感じてもらえると思います!
有田にお越しの際は窯元めぐりを楽しんでくださいね!
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